あなたにぴったりな格安土地を見つけるための心得②

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「夢のマイホームを建てたい、でも予算が限られていて、出来ればお買い得な土地を手に入れたい。」そのように思っている方は多いのではないでしょうか。しかしながら、安い土地には必ず安い理由があるので、安い理由を探らずに話を進めてしまうと、後で問題が発覚して無駄な労力が発生することになりかねません。この記事では、格安土地にありがちなデメリットを紹介します。安い理由があなたにとってデメリットとならないお買い得な土地を見つけましょう。

本記事での”お買い得な土地”とは、「全ての人が満足する100%完璧な土地」ではなく、「万人受けせずとも、あなたにとっては魅力的な土地」=「安くても、安い理由(デメリット)があなたにとってデメリットにならない土地」と定義しています。

「土地の評価額が将来的に上昇する」といった意味合いは含まれていないため、ご注意ください。

下記の記事でも、格安土地の確認事項について紹介していますので、ご参照ください。

あなたにぴったりな格安土地を見つけるための心得① | 検索迷子のログブック

格安土地のデメリット

1. 土地の内部や隣地との境界線に高低差が存在する

土地の内部や隣地との境界線に高低差がある場合、造成工事の費用が追加で発生するため、土地の価格は低くなります。建築予定のハウスメーカーによっては、造成工事費用だけで1,000万円以上かかると言われてしまう場合があるため、格安に見えて実は高額な土地である場合が多いです。ただし、メーカーによっては造成工事が得意な企業もあり、同じ造成内容でも他社の半額以下の見積もり金額が出る場合もあるため、建築予定のハウスメーカーによっては選択肢に入ることもあるでしょう。

また、該当物件が低い方の土地である場合、日当たりが制限されたり、2階が人目にされされたりするデメリットが生じる場合があるので、留意するようにしましょう。

2. バック駐車でしか入れない袋小路

下記の図面を見てみましょう。下記の図面で4区画と5区画は確実に販売価格が落ちるのですが、何故でしょうか?

答えは、駐車時に”4.0M新設道路”をバックで進む必要があるためです。袋小路と呼ばれるこの地形は、1区画手前であれば問題なく駐車できるのですが、一番奥の2区画は道路内で車の切り返しができないため、数十mにわたってバック駐車が必要となり価格が下がります。なお、下記の図面のように回転体がある場合は、回転体内で車の切り返しが可能なため、バック駐車の必要が無くなります。図面から読み取れるようになっておくとよいでしょう。

3. 文化財保護法の指定区域内にある

稀に文化財が埋まっている可能性がある土地が存在し、”文化財保護法の指定区域”という表記がなされている場合があります。文化財保護法の指定区域の場合、下記のデメリットが存在するため、購入は慎重に検討した方がよいでしょう。

  • 建築工事を行なう前に文化長官に対する届出が必要となり、教育委員会による試掘作業が発生するため、竣工が遅れる懸念がある。
  • 調査費用は土地の所有者(もしくは開発事業者)の負担となる。
  • 万が一、遺跡が発掘されてしまった場合、建築が中止となるケースがある。

4. ハザードマップに抵触する

ネット上の物件概要には記載されていない事が多いですが、洪水・内水などのハザードマップにかかるエリアの場合、土地の価格は安く設定されている事が通常です。正確な住所情報があれば、”重ねるハザードマップ”でハザード確認できるので、見ておきましょう。ハザードエリアでも、数十年間被害が発生していない所はざらにあるため、妥協点となり得ます。

5. 物件に辿り着くまでの近隣道路に問題がある

ネット上の物件概要情報に問題が無いにもかかわらず、価格が安い理由としてよくあるのが、物件に辿り着くまでに道幅が狭い道路が存在する場合があります。また、物件周囲が一方通行になっていて、物件に辿り着くまでに遠回りしなければいけないケースもあります。不動産業者に確認を取ったり、現地に向かって自分の目で確かめるようにしましょう。

また、場所によっては私道を通らければいけない場合があります。共有持ち分を有していない場合は、通行禁止されてしまう可能性も0ではないため、不動産業者に確認しておくとよいでしょう。

6. 近隣に特定の人が好まない施設がある

物件の周囲に送電塔や墓地などがある場合、物件価格が落ちることがあります。施設が気にならない方にとっては、お買い得物件となる可能性があります。

また、物件内にゴミ箱が設置されている場合も価格が下がります。ただし、ゴミ箱については、すぐに捨てられるから便利という考え方ができる場合、お買い得物件に生まれ変わります。

7. 告知事項がある

物件情報に告知事項ありと記載されている場合は、必ず不動産に確認をとるようにしましょう。事故物件(前居住者が亡くなっているなど)の場合は価格が安く設定されています。告知事項の内容によっては気にされない方もいらっしゃるため、お買い得となる可能性があります。

8. 物件近辺に騒音発生要因がある

物件が線路の近くにある場合、価格が下がります。しかしながら、線路に近い物件は駅近の場合があり、騒音が気にならない方にとってはお買い得な物件となり得ます。

他にも、車通りが多い大通りやパチンコ店、航空法による規制がかかる区域(物件頭上を飛行機が低空飛行)等、騒音要因は複数あるため、不動産業者に確認をとっておくとよいでしょう。

9. 物件が都市計画道路区域内に存在する

販売物件の場所が将来的に道路になる場所として計画されている場合、土地の価格は安くなります。将来道路が建設される際に立ち退きを余儀なくされてしまう可能性がありますが、立ち退き時に立ち退き料として、新築戸建てを新規購入できるほどの金額を自治体から頂ける可能性もあります。

考え方によっては、非常に美味しい物件となる可能性がありますので、下記の記事を参考によく検討するとよいでしょう。

まとめ

土地に対する価値観は千差万別のため、安くてもあなたにとって魅力的な土地が見つかる可能性は十分あります。人生の中でも大きな買い物だからこそ、後悔のないように、安い理由を事前にしっかり調べるようにしましょう。

また、ネット上の土地情報である程度の取捨選別はできますが、現地に向かわなければ分からないことは沢山あります。取捨選別後は必ず、不動産業者やハウスメーカーの営業担当者と連携して、現地訪問は欠かさないようにしましょう。

本記事が、あなたにとってお買い得な土地を見つける一助になれば幸いです。

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